祈り会メッセージ 詩編116編 かみさまはよくしてくだる
2012-07-05
わが魂よ、おまえの平安に帰るがよい。主は豊かにおまえをあしらわれたからである。詩編116:7
死を覚悟するほどの苦しみのなかで神さまに祈ります。神さまは詩人の祈りに答えられました。詩人は自分に語ります。かみしめるように。「主はよくしてくださった。」誰も詩人を助けることができない状況のなかで神さまだけが詩人を救うことができました。
神さまを信じればなにごともなく平安に一生を過ごすせる。私たちが願う切実な祈りです。ですが、最近私は考えさせられるのです。苦難がないことがほんとうの幸せにつながることなのだろうか?困難や躓きがなければそれはそれで幸いですが、困難や躓きがなければ私たちは幸せになれるのでしょうか。
未来日記というドラマのなかで、主人公はバーチャルから現実に戻るか選択を迫られます。「現実にはたくさんの辛いことが待っているのにどうして戻るの」という言葉に主人公はこう答えるのです。「たくさんの辛いことがあるが、だからこそ生きていくんだ」と主人公は自分を犠牲にしても恋人を現実の世界に戻すことを決断するのです。
私は教えられるのです。苦難は苦難で終わらないのだと、そこには神さまとの出会いがあり、たくさんの友との出会いがあり、かけがえのない出会いがあるのだと、詩編116編には苦しみのなかで神さまと出会った詩人の何とも言えない深くて誰にも奪うことができない人生の喜びの賛歌が刻まれているのです。